孤独死現場で壁や天井まで臭いが染みついてしまいお困りではありませんか?
まず壁が臭う場合は大きく分けて2つの要因があり、天井が臭う場合は通常一つの要因しか考えられません。
- ベットの上や床上で亡くなる際に、体が壁に付着した状況だった場合。
- もう一つは部屋の真ん中あたりで亡くなり壁に体液は付着していないが、発見が遅かったために壁まで死臭が染みついてしまった場合。
1.業務用消臭剤などの散布では根本的な解決にならない
私の経験上は壁や天井まで臭いが染みついた場合、特殊清掃業者が使用する次亜塩素酸や二酸化塩素などの消臭剤を散布する作業を行っても大きな効果は期待できないです。
そのため壁や天井そのものに、手を加えて臭いを抑える必要があります。
- 現在の日本の住宅の内壁は「クロス+石膏ボード」が多く、その他は「漆喰(しっくい)壁」「塗壁」「砂壁」「タイル壁」「木材壁」などが一般的に多いです。
- 孤独死現場は圧倒的に独り暮らしが多く、1Kなど間取りの小さなアパートやマンションの賃貸住宅がもっとも多いです。
- このような1K賃貸住宅の内壁は大半が「クロス+石膏ボード」です。
2.「体が壁に付着した状況で亡くなった場合」腐敗臭の対処法
特殊清掃の経験が浅い場合やリフォーム業者などは、いきなり壁を全面解体して臭いを抑えようと考えている方々もいらっしゃいますが、基本的に壁は全面解体せずに腐敗臭を抑えることは可能です。
(もし壁や天井までそっくり解体されるなら莫大な施工費用となり、お勧め致しません。技術力の無い業者の施工提案と判断出来ます)
下記に「体が壁に付着した状況で亡くなった場合」の作業の流れを解説いたします。
- 最初にカッターにてクロス(壁紙)を剥がします。
- 次に壁(石膏ボード)の体液で汚染された箇所をカッターで切り取ります。
- 最初に切り取った石膏ボードと同じ厚みの石膏ボードを使い、補修いたします。
- 次にパテ埋めして補修箇所のつなぎ目を平らにいたします。
クロスを剥がした際に、石膏ボード自体が重度に臭う場合もあると思います。そんな時は、クロスを貼る際、糊にある物(※企業秘密)をブレンドすることで、防臭効果を高めることができます。
3.単に「壁に死臭が染みついてしまった場合」腐敗臭の対処法
クロスを剥がした際に、石膏ボード自体が重度に臭う場合もあると思います。そんな時は、クロスを貼る際、糊にある物(※企業秘密)をブレンドすることで、防臭効果を高めることができます。
4.「天井が臭う場合」どうしたら良いの?
現在の日本の住宅の天井材は「クロス+石膏ボード」の他は「板張り」「珪藻土や漆喰+左官」「ジプトーン(+塗装)」などが一般的に多いです。
正確な使用天井材の割合は分かりませんが、我々の特殊清掃現場に多く目立つのは、「クロス+石膏ボード」と「ジプトーン(+塗装)」の天井材です。
もし臭う天井が「クロス+石膏ボード」なら上記壁のように対処していきます。
もし臭う天井が「ジプトーン」なら我々、特殊清掃業者は各企業が独自に開発した特殊コーディングを武器にして、天井に染み付いた腐敗臭を封じ込めます。
5.「ジプトーン」の腐敗臭対処方法、特殊コーディング作業の流れ
慣れている方で1Kの間取りでも1時間15分くらい、慣れていない方だと、この養生作業だけで2時間以上の時間を必要とします。
6.「孤独死現場で壁や天井まで臭う場合の対処方法」まとめ
- 壁や天井に腐敗臭が染みついた場合、大半が業務用消臭剤などの散布では根本的な解決にならない。
- 壁が臭う場合、基本的に壁全面を解体せずに腐敗臭を抑えることが可能です。
- 天井が臭う場合、「ジプトーン」なら特殊コーディングでに腐敗臭を抑えることが可能です。