COVID-19 新型コロナウイルスは、基本的に次亜塩素ナトリウムなどの薬剤による拭き上げ作業で不活化させていきます。 HOME COVID-19 薬剤噴霧による消毒方法は厚生労働省ガイドラインもWHOも禁止行為 厚生労働省ガイドラインは新型コロナウイルスへ消毒剤を噴霧による除染方法はNG。一部、厚生労働省の資料を抜粋いたします。 消毒・清掃等の実施(厚生労働省から市区町村へ事務連絡)令和2年3月6日 新型コロナウイルス感染が疑われる者の居室及び当該利用者が利用した共用スペースについては、消毒・清掃を実施する。具体的には、手袋を着用し、消毒用エタノールで清拭する。または、次亜塩素酸ナトリウム液で清拭後、湿式清掃し、乾燥させる。なお、次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧については、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと。トイレのドアノブや取手等は、消毒用エタノールで清拭する。 新型コロナウイルスが目に見えないことを悪用する消毒業者も存在する 新型コロナウイルスはもちろん肉眼では見えず、とても小さく0,1μm(マイクロメートル)程度の大きさです。 因みに1μmは1mmの千分の1の大きさです。 つまり新型コロナウイルスの0,1μmは1mmの1万分の1の大きさです。 これだけ小さなウイルスなので、厚生労働省ガイドラインでは噴霧器による散布による消毒方法は効果が不確実であることから認めておりません。 まず噴霧による消毒作業だとウイルスに薬剤が付着しない箇所も発生し消毒効果に疑問が残ります。 更に噴霧するとウイルスを再度舞い上がらせ空間に撒き散らすことになります。 やがてウイルスがゆっくり落下されてきて、卓上や食べ物、飲み物などに付着、もしそれを飲食するなら感染となります。 しかし残念なことに一部の消毒業者は、噴霧器による薬剤噴霧を主体に作業しております。 ※一般人が正しい消毒方法を知らないことを悪用して一部の業者が薬剤噴霧を行っています。 新型コロナウイルスはアルコール類または加速化過酸化水素で不活性化 新型コロナウイルス(COVID-19)はSARSと構造がほぼ同じです。 新型コロナウイルスはエンベロープというタンパク質の膜を持つウイルスで、アルコール消毒または加速化過酸化水素(オキシライトPRO等)にて清拭することで不活性化できます。 ウイルスには、エンベロープという膜を持つウイルスと持たないウイルスがあります。 その他、エボラウイルス、日本脳炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなどもエンベロープを持ちます。 画像出典:宮崎県衛生環境研究所 不活性化とは、死滅した状態にすること、活動できない状態にすることを意味します。 新型コロナウイルスの不活化に有効な薬剤の性能を比較 厚生労働省やWHOなどが新型コロナウイルスの不活化に有効と言われている薬剤は主に下記の4点存在する。 安定型次亜塩素酸ナトリウム 消毒用エタノールなどアルコール系 加速化過酸化水素 次亜塩素酸ナトリウム 洗浄性が高い薬剤を選ぶことで、コロナウイルス除染前に清掃工程が必要ありません。 金属を腐食させる薬剤を選定すると、室内の机や椅子、ロッカーなど錆が発生する可能性あります。 臭気が強いまたは不快な臭気の薬剤も存在しております。 カーペット等を変色させる薬剤も存在しております。 可燃性の高い薬剤を活用すると火災を発生させる可能性もあります。 これらトータルバランスを考えて新型コロナウイルス除染には、加速化過酸化水素(オキシライトProやVIROX社)が適しております。 VIROX社ハイプロックスアクセルの加速化過酸化水素は、16倍に希釈して活用します。 国産オキシライトProの加速化過酸化水素は、3∼7倍に希釈して活用します。 長期保存可能で有効期限は2年間です。 洗浄性 腐食性 臭気 変色性 火気 安定型次亜塩素酸ナトリウム ✖ △ △ △ ○ アルコール系 ✖ △ ✖ △ ✖ 加速化過酸化水素 ○ △ △ △ ○ 次亜塩素酸ナトリウム ✖ ✖ ✖ ✖ ○ 〇=良好、△=著しい被害は無いが注意が必要、✖=使用に不適切である。 新型コロナウイルスを効果的な除菌する際には、最初に汚れを落とす必要がありますが、界面活性剤が含まれている加速化過酸化水素を活用することで、除菌前の清掃が不要となります。 ウイルス除染作業の流れ 高濃度なオゾン燻蒸 加速化過酸化水素で拭き上げ 善玉菌(バイオ)供給 新型コロナウイルスではオゾン除菌でも不活性化できる 令和2年5月14日公立大学法人奈良県立医科大学の研究チームは、世界で初めてオゾンガス曝露による新型コロナウイルスの不活化を確認しました。 手の届かない場所の除菌は、アルコール類や加速化過酸化水素(オキシライトPRO等)による拭き上げ作業は出来ません。そこで密閉された空間ならオゾン除菌がとても有効です。オゾン脱臭機には、大きく分けて2つの効力があります。 消臭・脱臭 除菌・不活性化 私たちでは、このオゾン除菌の機材を多数所有しております。 オゾン機による除菌・不活性化ではC/T値をベースに稼働時間を計算いたします。 オゾン除菌による不活性化では、C/T値がとても重要 CT値(オゾン効果)とは、オゾン濃度(ppm)とそのオゾン濃度に何分(min)間接触したかの積で表す値です。 CT値 オゾン濃度(ppm)×時間(min) オゾン濃度(ppm) オゾン発生量(mg/h)÷空間容積(㎥)÷2.14÷60 空間容積(㎥) 床面積(㎡)×天井の高さ(m) 新型コロナウイルス(COVID-19)の場合、CT値60の実験データをベースに計算すると、使用するオゾン機の性能によって除染(不活性化)までの時間が分かります。 不活性化データ:C/T値60(※CT値はウイルスの種類により違います。)除染する密生された空間が50㎥だとして計算。表のように、室内容積が50㎥なら30分∼60分程度のオゾン除菌時間で不活性化できます。 オゾン機種メーカー&機種 オゾン生成量 室内容積 CT値60 ECOZON社Tiger 12,000mg/h 50㎥ 33分 ECOZON社Pancer 7,500mg/h 51分 国産の安価なオゾン機種 500mg/h 770分 オゾン除菌の後は、加速化過酸化水素で拭き上げ除染作業 テーブルや椅子などを拭き上げる場合、紙タオルに加速化過酸化水素(オキシライトPRO等)を湿らせて一方向に拭き上げます。 ウイルス菌が付着していたら、行き来するとウイルスを広げてしまいます。そのため一方向で行います。 その他、エレベーターのボタン、階段の手すり、ドアノブ、PCキーボードなど良く手で触る箇所は、紙タオルで拭き上げます。 消毒剤を散布する作業方法なら作業員も少なく作業時間もかなり短くなりますが、新型コロナウイルスの場合は確実な不活性化を考えると作業員を多く活用する拭き上げ作業が主体となります。 除染作業後は空間フローラ形成 オゾン燻蒸による除菌、加速化過酸化水素(不燃性/界面活性剤入り)での拭き上げ作業、これらの除菌作業が終了することで善玉菌と悪玉菌ともに減少した状態になります。 このままでは、雑菌の繁殖、ウイルス菌の侵入などが容易なため、グランバイオ「エア」というバイオ消臭剤(善玉菌)を空間全体に噴霧し、善玉菌を供給し除染後の乱れた空間フローラを整えることで除染の効果を維持させます。 空間内の新型コロナウイルスを不活化した後の作業だけ、噴霧器を使います。 空間内の新型コロナウイルスを不活化する為に、薬剤を噴霧する行為はWHO(世界保健機関)もCDC(米国疾病予防管理センター)や厚生労働省も推奨しておりません。